2010年5月アーカイブ

さて、『活字離れ』が叫ばれて久しい昨今ではあるが、それでも、活字の本を全く読んだことはないという人はいないでしょう。少なくとも義務教育の過程では、絶対本は読みますし、大人になってからでも、何らかの形で本をよむことが皆無になることも無いでしょう。

とはいえ、本は読んでいても、こんなことを聞かれて、すぐに答えは出るでしょうか?

  • どんなことが書かれていたか?
  • 特に気にいったくだり、フレーズは?
  • どんな影響を受けたのか?
  • どういう点が優れていたか?

改めて問われると、ナカナカ難しいと思います。

「この本は確かに読んだはずなんだが、どんなことが書かれていたか、ほとんど何も覚えていない・・・」というケースが圧倒的に多いんじゃないでしょうか?

そこで、参考図書の筆者は、このような問題提起をしています。

読んだのに残らない、それは読んでいないのと同じではないか?

とはいえ、読んだ本の内容を100%忘れてしまっているわけではない、何らかのエッセンスは自分に影響を与えているはずだ、100のうち、一かニでも残ればいいじゃないか、と割り切る考え方もできます。

しかし、油断していると、昨日の食事だって思い出せないのが、人間というもの。「エッセンスが残る」なんていうのも、願望に過ぎない話で、なによりも、折角、時間を割いて読んだ本の1~2%しか残らないなんて、効率が悪すぎますよね。つまり、頭に残らない読書ではダメだということです。


じゃあ、どうやったら『読みっぱなし』をやめられるんだっていう話ですが、それに対するひとつの回答が、今回の参考図書で提唱されている、『インストール・リーディング』という手法です。ちなみに、この用語は著者の造語です。Wikipediaにも掲載されていませんが、『インストール・リーディング』でググると、たくさん紹介や感想のブログがヒットします。*このご時世で27万部売れているわけですからね・・・

ともあれ、『読みっぱなし』の反対のことをしていくわけですから、読んだ本一冊一冊から、きちんと自分なりに何かを学ぶ、ということが何よりも重要なことで、『インストール・リーディング』は、そのための一つの処方箋ということになるでしょう。

この処方箋のウリは、なんといっても、「手にした一冊と濃密な関係を気づき、読んだら読んだだけ、確実にリターンを得ることができる読書術」ということです。

そういう意味では、巷に溢れている、暗記術や速読術の類とは、一線を画する考え方とも言えるでしょう。

やり方は至って簡単。一冊のノートをフル活用して、読書をマネジメントしていくのです。

自分がどんな本を買って読み、どの部分に着目し、何を思ったか。

それをノートに書き留めていくのです。

『インストール・リーディング』とは、よく名付けたものだなと、著者には感服しますね。ノートを読書のサポートツールにすることで、読んだ本の情報を、確実な形で自分の財産にすることができるのです。

この時、100円ノート整理術をあわせて駆使することで、さらに効果はテキメンとなり、日々の生活から生まれた、ネタのタネと、読書で得た情報を、同じデータベースに、格納し、それによって、日々の生活と読書の成果で化学反応を起こしやすくなるということになります。

 

参考文献:読書は1冊のノートにまとめなさい 100円ノートで確実に頭に落とすインストール・リーディング

  「100円ノート整理術」はいわゆる『情報のインプット』を行うためのひとつの処方箋になるわけですが、物事にはインプットがあれば、アウトプットはつきもの。

 何でもマメに記録していれば、自然とアイディアが生まれてくる、いわば、「100円ノート整理術」のアウトプットということになりますね。


 簡単な例で行けば、課題図書を読むのが『インプット』で、感想文を書くのが『アウトプット』ということになりますね。

 いわゆる『頭の中から出てきたもの』、手紙やメール、文書やプレゼンの内容、絵画や音楽などなどが『アウトプット』。

 逆に、取材したり、本や新聞、ネットなどから『頭に入れたこと』が『インプット』ということになります。

 ただ、『インプット』は24時間365日、生きている時間そのもの、無意識のうちに頭に入ってくるものというモノもあります。このような無意識なものと、目的を持って頭に入れたものとが、渾然一体となっているのが『インプット』の実態だったりします。

 そして、渾然一体となっている『インプット』をもとに、他人に見せる『アウトプット』を作り出すとき、その間に入るの『狙い』や『切り口』といった『アイディア』ということになります。

 インプット⇒アイディア⇒アウトプット

 となるわけですから、インプットなくして、アウトプット無し、といったところでしょうか。


 とはいえ、必ずしも『アイディア』が必要ない場合もありますね。

 料理なんかだと、分かりやすいんですが、

  • ありふれた材料(インプット)でも、三ツ星シェフが腕(アイディア)を振るえば、極上の料理(アウトプット)になる。
  • 極上の材料(インプット)でも、レシピ(アイディア)を間違えれば、残念な料理(アウトプット)になる。
  • 極上の材料(インプット)なら、込んだ手(アイディア)を加えなくてもを、極上の料理(アウトプット)になる。

 文章に置き換えれば、極限状態の体験談なんかは、ただそれだけで人を引き付けるアウトプット足りえますが、旅行記程度の体験談なら、テーマ性や切り口の『アイディア』がないと、よい文章にはなりません。

 それに、そのままの状態で出せるほどの極限状態の体験なんて、そうそうできるもんではありません。となると、日常で手に入るありふれた材料を、うまく調理するためのアイディアをコンスタントに出して、よいアウトプットを出していくのが、結局は王道ということになります。 


 

 しかしながら、『極上の材料』ほどではなくとも、いいアイディアというのも、そうそう簡単に出てくるものでもありません。いろいろ考えてみても、いいアイディアいになるのはごく一部。

 それでも、いいアイディアは常に大量のゴミアイディアの中から出てくるのは、間違いのないところ。私たちの生活を取り巻く、さまざまな発明品も、数々の失敗作、駄作の中から、奇跡的に見出された物を抽出して使っているわけですし。

 宝くじも買わなければ、絶対に当たりませんよね。それも気長に買い続けていればそのうち当たる位の気構えで無いとダメですよね。いいアイディアを出すのも同じことで、『ゴミアイディアでもOK』と思って、地道に量を稼いでいく。結局、王道はそこにあるのでしょう。


 じゃあ、どうすりゃ、アイディアの量を稼げるんだって話なんですが、それには、脳にたくさん刺激を与えること。関心を広く持って、刺激を受けやすい土壌を作っておくこと、何事にも節操なく手を付けてみることが大事だと、参考図書ではアピールされています。

 そうやって、たくさんの刺激を受けて、考えたことはいつでも引き出せるように、時系列でストックしておく。そのストック先が「100円ノート」になるというわけです。ほとんどが『ゴミアイディア』のまま終わるかもしれませんが、書き残した上で忘れて、頭をクリアにすることの方が重要です。頭をクリアにしておかないと、刺激を受けてもスルーしてしまいがちになりますからね。

 それに、たくさんの『ゴミアイディア』の中から、『そこそこのアイディア』を生み出そうと思えば、できない話ではありません。逆に言えば、ゴミアイディアなくして、よいアイディアが出てくることはありえませんからね。不良品置き場の中から、使えそうなパーツをもってきて、何とか使えるものを組み立てていくようなイメージでしょうか。

具体的に、どう組み立てていくかは、ひとまずは『紙ベースでじたばたしてみる』ことに尽きるかと。マインドマップだとか、一人ブレストだとか。まあ、詳しい方法論だとか、ノートから情報を引き出す検索術は参考図書のほうを読んでいただいた方がいいでしょうね。


あと、「100円ノート式」ならではの考え方なんでしょうが、ノートに書きとめた取り留めも無いメモも、時間の経過で情報の意味が変化する、『情報の発酵』という現象が起こることもあるのです。たいした目的もなく、過去のノートを見直してみると、いい感じに情報が発酵して、よいアイディアの素になったりもするということです。

まあ、深く考えずに、ひたすら情報を蓄積しておくこと。何の手入れもしなくても、ノートに書き留めた情報は発酵していくものなので、書き留めて忘れ、頭を軽くしておくことが、肝要だってことですね。

 

参考文献:情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」 (Nanaブックス)

メモからネタまで育てる

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用途はどうあれ、ある程度パッケージされた状態で、出てくるネタ、大まかな形が見えているネタは扱うのが簡単です。

難しいのは、ネタになりそうな「何か」を書き留めておき、折に触れては考え、また日常からヒントを得て、全体像としての『ネタ』まで持っていくという場合です。

『100円ノート整理術』では、日常の些細なネタの芽の蓄積から、企画を考えて、過去のネタの芽をブラッシュアップしていき、より具体的な実行計画へと移していくプロセスが取られていきます。

具体的な事例は、参考図書を読んでもらうとして、ポイントとしては、

索引さえきちっと作っておけば、テーマがあちこちに飛ぶ思考や、途切れ途切れにフォーカスしていくネタ、断片的に具体化した考え、細切れの青写真などを呼び出して、つなぎ合わせて具体的な計画へとつむぎ合わせていくことができるということです。

『100円ノート整理術』を使えば、過去に考えたことをストックしておき、いつでも自由に取り出してブラッシュアップすることができる。どこまで考えたか忘れたり、行き詰ったりしたら、過去のメモを検索してみてもいい。

索引にタグ付けをしておけば、過去のメモを検索するのも楽ということです。

さまざまなテーマについて書かれた膨大なメモの山から、特定のテーマについて書かれた数枚のメモをピックアップする。それを索引をしっかり作っておけば、パソコンが指示してくれるというわけです。

 

さらに、こういった「断片情報」の蓄積はネタのブラッシュアップ以外にも使えます。

たとえば、営業先での「茶飲み話」やパーティー・交流会などでの「立ち話」なんかの蓄積です。

営業先での「打ち合わせ・商談内容」は詳細にメモを取っていても、本題に入る前の茶飲み話はスルーされがちですが、そういったものを記録しておいて、次の商談の際に、相手の趣味に合ったノベルティーグッズをもっていくなり、子供やペットの話題を振るなり、商談をスムーズに進めるための戦略が立てられます。

また、別の使い方としては、株の値動きの記録だったり、ハウスメンテナンスの記録だったりといった、いわば「定点観測」的なネタもこのノートで一元化してしまうこともできます。

 

参考文献:情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」 (Nanaブックス)

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