2014年9月の記事一覧

<概要>

  • 簿記には『日常の手続き』と『決算の手続き』がある。
  • 経済活動の一区切りを会計期間といい、普通は1年単位で区切る。
  • 1会計期間の期末に決算が行われる

 

簿記の2つの手続きとは

簿記は『モノやカネの動きを帳簿に記帳』ということなので、『日常的な手続き』があるのは容易に想像できるかと思いますが、簿記の作業はそれにとどまりません。
それが『決算の手続き』という作業です。

『日常の手続き』は文字通り、日々の様々な取引を「発生順」に『仕訳帳』という帳簿に記入することです。この作業のことを『仕訳』と呼んでいます。

そして、その内容を『現金』や『銀行預金』などの項目に分類して記帳します。ここで登場した『現金』や『銀行預金』といった項目のことを『勘定』といい、勘定ごとに分類して、『総勘定元帳』という帳簿に記録しますが、この作業のことを『転記』といいます。

ここまでが、経理担当者が日々行う、『日常の手続き』の範囲となります。
この先が『決算の手続き』となるのですが、経済活動の規模が大きい場合、『決算の手続き』の時点で記帳ミスが発覚すると修正が大変なので、定期的に帳簿の残高を集計して『試算表』というものを作成し、これまでの仕訳や転記にミスがないかチェックします。
どの程度の間隔で『試算表』を作成してチェックするかは任意ですが、最低限月単位では行ったほうが良いでしょうね。
これは筆者も、月1回は行っています。

そして、1年間の経済活動のまとめとして、『決算の手続き』を行います。
まずは決算のための『整理』という決算独特の仕分け作業を行い、それを元に『損益計算書』や『貸借対照表』などの決算報告資料を作成するわけです。

『簿記』の実務は『日々の経済活動を記帳し、決算書を作成するための作業』と言い換えても良いでしょう。
 

会計期間とは

企業の経済活動は、廃業しない限りは絶え間なく行われていくので、決算をするためには一定の期間で区切る必要があります。その区切りのことを『会計期間』と呼んでいて、通常は1年です。そして、その『会計期間』の始まりを『期首』、終わりを『期末』と呼びます。

決算は、期末にその会計期間の帳簿を元にして行われることになります。(なお、決算の対象になっている会計期間のことを通常は『当期』と呼んでいます。)

会計期間は自由に決めて良いことになっていますが、個人事業主・個人企業の場合は、所得税の確定申告との兼ね合いで『1月1日~12月31日』、法人企業の場合は『4月1日~3月31日』にしているところが一般的です。一部、9月決算の企業もあるようですが、いずれにしても会計期間を1年としている点は変わりませんね。


 

システム的に見ると・・・

<概要>

  • 簿記には単式簿記複式簿記がある
  • 複式簿記ではひとつの取引を2つに分解して記帳する
  • 業種によって使う簿記が分類される


単式簿記と複式簿記

『簿記』と聞くと、商売人向けの専門的なもののようにイメージされがちですが、家計で使うような『家計簿』『こづかい帳』も立派な簿記の一種です。
『金銭の動き』を記録するのが『簿記』なわけですから、『家計簿』も立派な簿記の一種になるわけです。

ただ、簿記と言っても色々種類があり、家計簿やこづかい帳のように、単純に『現金の収支』だけを帳簿につけるタイプのものは、『単式簿記』といって、企業の会計などで使われるものとは区別されています。

この単式簿記とは異なり、一般的に『簿記』と言われているのは『複式簿記』というもので、こちらが企業の会計などで使われています。
『複式』というからには、何かが複数あるわけなのですが、『複式簿記』においては、お金の増減を二面的に捉えて記録することになっています。
つまり、どんな取引にも2つの側面があるということなので、ひとつの取引を2つに分解して記帳します。

例えば、手持ちの現金が30万円あり、そこから10万円のパソコンを買ったとしましょう。
単式簿記では、次のように記帳します。

  • 支出:100,000
  • 残高:200,000

あくまでも、『現金の増減・収支』を記録するので、このようになるわけです。

もちろん、お金の使い道を整理するために、単に『支出』とせずに、『パソコン・電化製品』というふうに記帳しても構いませんが、いずれにせよフォーカスされるのは『手持ち現金の増減』には違いありません。

これが複式簿記になるとどうなるのでしょうか?

  • 現金:100,000の減少
  • 備品・事務用品:100,000の増加

このようになり、『単式簿記』では『現金の増減・収支』だけにフォーカスされていたのとは異なり、『備品』の増減にもフォーカスが当てられています。
今回のケースでは、『現金の減少』=『資産(備品)の増加』という形になっていて、『10万円のパソコンを購入した』という行動に対して、『現金の減少』と『資産の増加』という2つの切り口で記帳をしている、ということになります。

複式簿記ではフォーカスされるのは『現金』だけではなく、備品などの『資産』といった複数の要素にフォーカスがあてられます。
つまり、パソコンの購入で『現金』が減った分、『備品』が増えた、というように、一つの行動で『何かが減れば、何かが増える』といった二面性があることが原則になっています。


業種による分類

一口に企業と行っても、様々な業種の企業が存在しますし、経済活動を行っているのは企業だけではなく、地方自治体や非営利団体、個人事業主もいますが、経済活動を行っている以上、やはり簿記は必要になってきます。
ただ、業種や業態が違えば、記帳するべきものは違ってきますし、記帳のパターンも変わってきます。
それに対応するために、基本となる『商業簿記』に加えて、『工業簿記』、『銀行簿記』、『農業簿記』という分類がなされています。
また、営利企業か、非営利組織(この場合は官公庁も含む)かによって、『企業簿記』と『非企業簿記』という分類もされています。
いずれにしても、基本となるのは『商業簿記』になりますので、これをマスターした上で、必要に応じて他の種類も使いこなせるように慣れれば良いでしょう。

システム的に見ると・・・

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